安価なゲームマットの調達方法 - undefined
今回はゲームマットの調達方法です。うちのゲームだとロボプラ:スカーミッシュを遊ぶときにあると雰囲気が盛り上がると思います。このマットを安価に調達する方法をご紹介します。
動画も作りました。
ゲームマットってなに?
ここでいうゲームマットというのはミニチュアゲームをする際に下に敷く情景がプリントされたマットのことを指しています。呼び方があまり定まっていないようで「ゲームマット」という表現のほかに
- 「ゲーミングマット」
- 「バトルマット」
- 「ウォーゲーミングマット」
- 「テレインマット」
- 「情景マット」
- 「プレイマット」
などと呼ばれているようです。呼称は統一してほしいですね。
通常は輸入販売しているミニチュアゲーム専門店から購入したり、海外から直接個人輸入するのが一般的なようです。よく見かけるショップには以下のようなショップがあります。
ただ……結構高いんですよね。扱いやすいサイズだと3x3ft(90x90cm)サイズで6,000〜8,000円くらい、6x4ft(180x120cm)サイズで10,000円ちょいくらいでしょうか。素材も布製、PVC(ビニール)製、ネオプレーン製とありますが、ネオプレーンだとさらに1.4〜1.8倍くらい高くなります。「ゲームマットは欲しいどイラストがプリントされた布に出すにはちょっと高いなぁ」と永らく悩んでいました。
今回の調達方法を思いついた経緯
少し話は変わりますが、うちのサークルのメンバーは写真も趣味にしていて写真仲間でギャラリーなどを借りて定期的に展示を行っています。で、ある展示で写真仲間が布にプリントされた幅2m、高さ1.4mくらいの大伸ばしの写真を持ち込んでいたのです。
写真のキャンバスプリントや、印刷業者による布ポスタープリントで作成すると相当に高いはず(1枚当たり15,000円〜、紙でも6,000円くらい)なので「ずいぶん気合が入っているなぁ」と聞いてみると手芸用のオリジナル生地プリント業者を利用したことで非常に安価だったとのこと。
ここで今回の記事に繋がってきます。
安価なゲームマットの調達方法
基本的はニッシュさんのブログで紹介されている方法(データを手に入れて印刷業者で印刷する)と同じですが、4.5x3ftサイズの布製ゲームマットを1枚あたりトータル3,300円ほどで印刷する方法を紹介します。
印刷データの入手
ゲームマット用の印刷データを販売しているサイトを利用します。私はWARGAME PRINTを利用しました。こちらではデータを1種類$11.20で販売しています。取り扱っているデータの種類も豊富で
- 草原
- 乾燥地帯
- 湾岸
- 雪原
- 海面
- 砂漠
- 宇宙
- 上空
- 溶岩帯
- SF市街地
- ファンタジー市街地
の種類が揃っており、それぞれ複数のバリエーションがあるため50種類以上を揃えているようです。大体のシチュエーションに対応できるだけの品揃えはあるのではないでしょうか。
ここで今回私はSpace base (BD007)というデータを購入しました。
他のショップ
WARGAME PRINTの他にも以下での購入を検討していました。どれもWargameVaultに出品している販売業者です。
種類はWARGAME PRINTに比べて少ないですが、価格は$2から購入できるなど非常に安価なのでイメージに合うものがあればこちらから検討するのも良さそうです。Dave Graffam ModelsのWasteland Dirt TrackはGaslands用に買おうかなと思っています。
印刷業者への依頼
さて印刷データが手に入ったらオリジナル生地の印刷業者に依頼しましょう。「オリジナル生地 製作」などで検索すると結構ヒットするのですが、メニュー体系や注文操作がわかりにくいサイトが多く、絞り込んでいった結果リアルファブリックに発注しました。安価な印刷で有名なアドプリントと同じグループの業者のようですね。
こちらのサイトはオンラインでデータの登録、確認、発注が可能なので非常に楽です。他のサイトだと問い合わせフォームから見積もりとって……というところもちらほらある中、非常に楽でした。また新規登録時のポイントを使うことで送料500円を相殺できる点も嬉しい点です。
データの加工
購入した印刷データのサイズにもよりますが、WARGAME PRINTの標準サイズは6x4ft(183x122cm)です。しかし一般的な布の寸法は幅145cmで長さは1m単位で10mまでくらいです。200x145cmで発注してもいいのですが、そんなに大きなサイズはいらない(テーブルが足りない)ので、縮小もしくはトリミングして145x100cmに収まるように編集しましょう。また、サイズがそのままで良くてもアップロード可能なデータサイズ上限が100MBで、販売データは250MBくらいあるので再圧縮は必要になります。
私の場合は1/144スケールのロボットプロモデルを使う想定だったので、そのままだと明記されていないもののおそらく1/64とか1/72くらいでスケールが小さすぎるので、150dpiのところ200dpiにする(縦横75%に縮小される)ことで印刷サイズを縮小し、保存時のJPG圧縮率でファイルサイズを調整しました。ウォーハンマーやフロストグレイブ、レンジャーオブシャドウディープ、ガスランズなどに使う場合はスケールはちょうど良いと思うので、印刷サイズを変えずにトリミングして調整するのが良いと思います。
布の選択
布の選択ですが種類が多くて少し迷いました。
私は撥水トロマットにしましたが、特にこだわりがなければ撥水トロマットを選んでおけば間違いないと思います。他の候補としては撥水ポリエステルキャンバスとか、草原用に両面起毛フリースも気になったので今度機会があったら試してみようと思います。
発注時の注意点
手芸用の生地プリントサービスなのでデータを繰り返し印刷することが想定されています。ゲームマット印刷での用途では繰り返しは必要ないので発注時にレイアウトをCentered
にしておくことを忘れないようにしましょう。
他の印刷業者
布製ゲームマットはここまでのやり方で調達できると思いますが、やはりネオプレーン製が良いという場合に対応している業者がありました。
コスチューム製作用生地制作を請け負っている業者のようで、ネオプレーン生地の印刷も対応しているようです。今回は持ち運びしやすい布製で作るつもりだったので使いませんでしたが、興味がある方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
到着と仕上がり品質
今回発注したタイミングで年2回の工場点検期間に入ってしまったので少し時間がかかりましたが、通常であれば約10日で手元に届くようです。イベントなどで使いたい場合は早めの発注が良さそうです。
おしゃれな梱包で届きます。写真を撮り忘れましたが、プリントされたゲームマットはこの梱包の中に折り畳まれて入っています。この後の写真を見てもらえるとわかりますが、折り目はそれほど気にならない感じです。
印刷品質については後述のとおり満足できるものですが、注意しないといけないのは生地印刷のため縁が切りっぱなしになっています(裁断して使う用途なので)。可能であればほつれ止めのために袋縫いなどで末端処理しておくと良いと思います。
印刷品質に関しては私は十分な品質だと思いました。参考に写真をいくつかあげておきます。
このテーブルのサイズは約120x90cmです。
全体を俯瞰するような距離で見ると布感もほとんどなく非常に綺麗です。
個別のユニットに注目してみたときに布感を感じますが、全然綺麗。
このくらいアップで見ると布印刷の解像度の限界が分かります。が、映り込んでいる足は1/144 HGUCジムの足です。これが2cmくらいなのでこの距離は相当目を凝らしている状態です。ゲーム中には全く気にならないと言っていいと思います。
スケールは印刷サイズを75%縮小しています。元のデータが1/72くらいだったとすると、約1/100くらいになっているので、1/63のトミカ(トヨタ ハリアー)には車線が狭く感じます。
WARGAME PRINTで購入したデータにはこのようなロゴが入っています。気に入らない場合は印刷データを加工していただければ。
まとめ
思っていた以上の仕上がりに非常に満足しています。3000円ちょいでゲームマットが作れるなら気軽に増やすこともできそうです。何より汚れても印刷費2,000円くらいで作り直せるので、イベントに持ち込みやすいです。ただし、購入したデータの規約上個人利用に限られるため不要になった場合にヤフオク、メルカリなどで売却すると規約違反になる可能性があります。不要になったら捨てましょう。
- データを購入
- WARGAME PRINT
- $11.20
- WARGAME PRINT
- データを加工
- 145x100cm以内に縮小orトリミング
- 150dpiを200dpiにすれば約1/100
- 145x100cm以内に縮小orトリミング
- データを印刷
- RealFablic
- 1,900円/m
- 送料500円
- RealFablic
以上、安価なゲームマットの調達方法でした。皆様の参考になれば。